マンションを買い替えようとするとき、なるべく今住んでいるマンションを好条件で売りたいですよね。
そんな時は、自身のマンションをオープンルームにしてみましょう!
オープンルームとは、購入者に向けて自身のマンションを予約なしで自由に見学してもらうことを指します。販売側は部屋を自由に見てもらい、気に入ってもらえば、マンションを購入してもらえる、購入者側からすれば、時間に縛られることなく予約なしで部屋の内部を気の済むまで自由に見学できる、という双方にとってメリットのある販売方法と言えます。
今回の記事では、オープンルームがなぜ効果的な手法と言えるのか、人気のオープンルームにするために必要なことは何かを紹介します。
マンションを高く早く売りたいとお考えのあなたにぜひご参考にして頂きたいと思います。
目次
1.マンションを売りたいと思ったらオープンルームにすべき3つの理由
マンションを売りたい方にとって、オープンルームにすべき3つの理由があります。
・たくさんの人に見学してもらえる
・住むことをイメージしやすい
・より高く売れるチャンスがある
それぞれ確認していきましょう。
ア.たくさんの人に見学してもらえる
オープンルームを開催するときは、仲介する不動産会社がインターネットなどで宣伝して集客します。たくさんの人に家の様子を見てもらうことができるため、購入希望者を多く募りやすいのです。
インターネットなどでオープンルームの情報を探している人だけでなく、近所の賃貸マンションなどに住んでいる人が、たまたまオープンルームを開催していることを知って何げなく見学したところ、間取りが気に入って購入したという事例もたくさんあります。
イ.住むことをイメージしやすい
実際に住んでいる家を見てもらうため、無機質なショールームとは異なり、購入した後の生活の様子をイメージしやすく、見学者の購買欲を高め、成約へと繋がりやすいです。
ウ.より高く売れるチャンスがある
家の様子を見てもらえるだけでなく、
・最寄りの駅からの距離や駅までの道にどのような施設があるか
・街の雰囲気
など、データだけではわからないリアルな情報が分かります。
家の様子や周囲の環境が予想以上に良かった場合、査定価格より高く売れる可能性があります。
また、複数から購入の申込みがあれば、より高値で購入してくれる人に売ればいいので、相場より売りやすいのも非常に大きなメリットです。
2.人気のあるオープンハウスの条件
この章では、人気があるオープンルームの条件についてお伝えします。
見学した人にとって、良い住まいだ!こんなマンションに住んでみたい!と思ってもらう必要があります。
そのためには、
ア.清掃で掃除が行き届いている
イ.アットホームな雰囲気
ウ.家庭的だが、所帯臭くない
上記の3つのポイントについてそれぞれ確認していきましょう。
ア.清掃で掃除が行き届いている
特に水回り、玄関の掃除は大切です。ベランダの掃除も忘れずにしましょう。
ベランダからの眺めを確かめるために見学者は必ずベランダにでます。室内が片付いていてもベランダが不用品だらけでは、興ざめです。徹底的に掃除をして、部屋中をピカピカにしましょう。
イ.アットホームな雰囲気
カーテンなどファブリック用品にも気を配って、アットホームな雰囲気を作りましょう。玄関に花を飾るのも効果的です。
ウ.家庭的だが、所帯臭くない
家に臭いが籠もっていないか、キッチンに鍋などが出しっぱなしなっていないかにも気をつけましょう。
家庭的な雰囲気を作るのは大切ですが、生活している様子を目の当たりにすることを見学者は望んでいません。少しでも高く売るためには、生活臭を極力排除することが大切です。
3.オープンルームでマンションを売るまでの流れ
オープンルームを開催してから家を売るまでには、どのような手続きが必要なのでしょうか。スムーズに進めるために家を売るまでの流れを確認しておきましょう。
オープンルームで家を売るためには、大きくこれらの3つのステップがあります。
STEP1:不動産会社を選ぶ
オープンルームの開催は基本的には、不動産会社が行ってくれます。
まずは売買の仲介をしてくれる不動産会社を選びましょう。オープンルームの実績が多くあり、インターネットでの情報発信、積極的な集客、具体的なアドバイスなどを行って、少しでも有利に売却できるよう親切に対応してくれる会社を選ぶことがポイントです。
家の売却は、最終的には担当の営業マンの力量で決まります。優秀な営業マンが多数在籍する不動産会社を選びましょう。
優秀な営業マンかどうかは、以下の点に注意して選ぶことをオススメします。
・具体的にどのような営業活動をしているのかをこまめに報告してくれる
・メリットだけでなくデメリットもきちんと説明してくれる
・売り主の話にじっと耳を傾けてくれる
しかし、初めてマンションを売却する場合、どの不動産業者を選べばいいのか悩んでしまいます。そんなときに活用したいのが、不動産一括見積もりサイトです。実績のある不動産会社を比較検討できるので、マンション売却の心強いパートナーを見つけられます。
STEP2:部屋を清掃して家の印象を高める
不動産会社を選んだら、なるべく早い時期にオープンルームを実施しましょう。
広告などの集客は不動産会社が行ってくれますが、売り主側もさまざまな準備を行います。まずはオープンルーム当日までに、室内をピカピカに磨いてきれいに掃除しましょう。売主側の準備では室内の掃除が、もっとも重要なステップになります。
STEP3:オープンルーム開催のPRをする
オープンルームの集客に関する広告は不動産会社が行ってくれますが、広告が印刷されるまえにどのような内容なのかを確認することをおすすめします。
マンションの間取りや、自宅までの道順など、実際に住んでいる売り主にしかわからないことが多くあります。そのような内容を広告に盛り込んだほうが集客率もアップしますし、成約率も高くなります。
準備を整えて、オープンルーム当日を待ちましょう。
4.後悔しないために自分で行うべき2つのこと
ア.家の査定をする
マンションの買い替えは、一生のうちでも大きな取り引きとなります。
特にマンションの売却は初めて経験するという人が大半ですから、不安も多いものです。マンションの売却で最も基本となるのが、我が家に幾らくらいの価値があるのかを客観的に知ることです。
自宅マンションの売却・オープンルームを行うときに、最初にすることが家の査定です。
イ.家の相場を知る
自宅をオープンルームにするにあたって、まず家の相場を知りましょう。
査定を依頼するときは、複数の不動産会社へ依頼をしましょう。1社だけでは比較対象がありませんから、我が家の相場を知ることができません。しかし複数の会社に依頼すれば、それぞれの会社が出した査定額を見比べれば、おおよその相場がわかります。
また、国土交通省がWebサイト「土地総合情報システム」で不動産の取引価格情報を公開しているので、こちらも参考にしましょう。
土地総合情報システムは不動産売買で、どのエリアにあるどのような物件が幾らで売れたのかが検索できます。自分のマンションと似たような条件の物件が、幾らで売れているのかを調べられるので、相場がわかります。
5.オープンルーム成功のカギは集客にあり
オープンルームの成功を左右するのは、集客力です。効果的な広告を行って、少しでも多くの人に見学に来てもらえるように工夫しましょう。
ア.集客はプロに任せる
オープンルームの集客はインターネットでの情報発信、チラシの配布、当日は看板やのぼりを掲げて目立つようにするなど、プロにさまざまな方法で告知を行ってもらい一人でも多くの人に来てもらえるようにします。
また、見学に来てもらった人にアンケートを行うのが一般的で、アンケートの集計結果は今後の参考になります。
イ.自分でも家をPRする
オープンルームの告知は不動産会社に任せるのが一般的ですが、自分でも積極的にPRしましょう。
やはり実際に住んでいる本人のほうが、家の魅力も住んでいる地域の良さも十分に理解しています。手作りのチラシを作る、ホームページを作成してWeb集客を行うなど、自分で準備できることも様々あります。
6.いよいよオープンルームの開催!直前で心得ておきたい3つの注意点
オープンルームする前に、以下の3つを心得ておきましょう。
ア.日常を「見られる」という意識を持つ
自分たちの暮らしぶりを見られることをデメリットに感じる人も多いのですが、購入後の住まいのイメージを具体的に描けるなどメリットの方が多いので、オープンルームは積極的に開催するべきです。
イ.「余計なコストはかけない」は間違い
オープンルームではできるかぎり余計なコストをかけたくないと思うかもしれませんが、ある程度の経費をかけた方が家の印象が高まり、結局は高い価格での成約へとつながります。
場合によってはプロのハウスクリーニングを依頼するのも有効です。少しでも良い印象を与えるよう、予算内でできる限りのことをしましょう。
ウ.「買ったらそのまま住める」が買い手の理想
オープンルームに来る人たちは、買ったら何も手を加えずにそのまま住めるかどうかをチェックします。オープンルームのために大金をかけてリフォームをする必要はありませんが、きちんと部屋を掃除し、水回りは特にピカピカに磨いておきましょう。
7.オープンルームにしてもなかなか売れない!売れない場合の対策方法
オープンルームを開催してもなかなか成約へと至らない場合、今のままでは売れないと判断する目安は6か月です。
通常、売りに出してから3か月以内に売買契約を成立させることを目標に営業活動が行われますが、もろもろの手続きを含めると、6か月程度までが売却活動の期間となります。
オープンルームを開催したのに期待したほど来客数が増えない、なかなか成約へと至らないといった場合は、次の点を見直しましょう。
ア.販売価格を見直す
オープンルームで集客数が得られない理由でもっとも多いのが、販売価格が高すぎるというものです。3か月たっても売れない場合は、一度販売価格を見直しましょう。
イ.アンケート結果を分析する
前回までのオープンルームのアンケート結果を集計し、分析すれば、買い主が中古マンションに求めているポイントや、自宅に欠けている魅力などがわかります。課題を改善することで魅力が増し、成約へとつながりやすくなります。
ウ.不動産会社を再検討する
どんなに魅力的なマンションでも、不動産会社や担当の営業マンの力量が不足していれば、なかなか成約へとはこぎつけません。不動産会社が信頼できない場合は契約の途中解約か、契約期間が終了次第ほかの不動産会社に切り替えることを検討しましょう。ただ、途中解約をする際は、チラシ代など実費を請求されることもあります。
もし最初の不動産会社で成約してくれた場合には、仲介手数料がかかります。
成功・失敗の両方の際にも、どれくらいの予算がかかるのか。最初の契約時に、問題なく進んだ場合・途中解約する場合の条件をしっかりと確認しておくと安心です。
7.おわりに
中古マンションは新築マンションに比べて売りにくいと考えている人も多いのですが、実際には全くそのようなことはありません。逆に手頃な価格で良好な状態の物件が購入できる中古マンションは、需要が高いのです。
築10年のマンションであっても、オープンルームで魅力をアピールすると、多くの人からのオファーがあります。マンションの売却では、オープンハウスという手法は最も有効な手段なのです。