多くの方にとって、マンション売却はそう何度も経験することではありません。
それだけに実際に売却を体験された方の成功談や失敗談は貴重ですよね。
- 何社くらいに相談すればいいの?不動産会社を決めるポイントは?
- 売却にはどのくらい時間がかかるの?値下げは必須なの?
- 何回くらい内覧すれば売れるの?内覧前はどんな準備をした?
- 家を売る理由をどこまで正直に明かさないといけないの?
- 何か気を付けることやトラブル事例は?
など、この記事ではマンション売却にまつわる疑問と解決策を、売主さんだけでなく買主さんやプロの立場からの体験談から探っていきます。
ご一読頂ければ、失敗のない売却活動の参考にしていただけるはずです。
目次
1.何社に依頼した?
(1)査定額より高く売れた人ほど多くの会社に査定を依頼?
マンションを売却する人は、みんな何社くらいに見積や査定を依頼しているのでしょうか?
査定価格より売却価格が上がった人、下がった人、ほぼ変わらない人の売却時の動向を調べた興味深いデータがあります。
上がった(55人)↑ | ほぼ変わらない(269人)→ | 下がった(156人)↓ | |
見積社数(平均) | 2.05社 | 1.62社 | 1.84社 |
査定社数(平均) | 1.75社 | 1.47社 | 1.63社 |
(引用:HOME’S )
「上がった人」は、見積もりや査定を依頼した会社数が他と比べてやや多い傾向にあるようです。
【体験談】
《3社》
《4〜5社》
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(2)売却依頼した会社は「1社」が最多
【実際に何社に売却依頼した?】
(引用:nifty不動産)
nifty不動産が行った調査結果を見てみると、「1社:複数社」の比率は7:3となっています。
1社としか媒介契約を結べない専任・専任媒介契約を選ぶ方が多いと言うことの表れといえるでしょう。
【体験談】 《1社と契約》
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複数社と契約できる一般媒介契約を結んだ方の中でも、2社に依頼した方が22%と最多になっていますが、3社以上に依頼した方の体験談を見てみましょう。
【体験談】 《3社と契約》
《6社と契約》
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2.「高い査定額」だけで不動産会社を選ぶべきではない
そもそも、良い不動産会社はどう見極めればいいのでしょう?
不動産会社の選び方に関して、体験談から見えてきた見極めポイントは以下の通りです。
①マンションが得意分野かどうか
②売却物件が得意エリアに入っているか
③営業手法はどのようなものか
④いつ頃レインズに登録するのか
⑤どのような広告活動をするのか
⑥担当者が優秀であるかどうか
【体験談】
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3.売出しから売却までの期間は?
マンション売却の平均期間は約3ヶ月といわれていますが、当然ながらさまざまなケースがあります。
【体験談】 《半月ほど》
《1ヶ月》
《9ヶ月》
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4.売出額より値下げした額で成約に至ったケースが多い
(株)東京カンテイhttp://www.fudousan.or.jp/topics/1111/11_3.htmlが行った調査によると、中古マンションの売出価格から値下げして成約に至ったケースが多いようです。
参考までに、家を売った480人の方に「査定価格」(売出し価格ではなく)と成約価格との差についてHOME’Sが行った調査結果のグラフを載せておきます。
「ほぼ変わらない」と56.3%の人が答えたのに対して、「上がった」が11.5%、「下がった」が32.5%という結果になりました。価格の差も100万円未満~1000万円以上までさまざまです。
(引用:HOME’S )
それでは、売主・買主双方の立場からの体験談や意見をご紹介します。
(1)売主側の体験談
【体験談】 《80万円値引き》
《100万円値引き》
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(2)買主側の意見
【意見】
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5.内覧時は整頓第一、過度なアピールは禁物
内覧に関しては、2組目で売れた、あるいは17組目でやっと売れたなど、さまざまなケースがありますが、できる限り少ない内覧数で売却したいのは当然ですよね。
売主・買主・プロの体験談を探っていくと、「部屋は綺麗にして、売主は出しゃばりすぎない」というのがベストな対応であることが見えてきます。
(1)売主の立場から
【体験談】
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(2)買主の立場から
【体験談】
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(3)プロの立場から
【体験談】
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6.買主さんには言いづらい?「本当の売却理由」
「転勤」「住み替え」に伴う売却である場合は、理由をそのまま買い主さんに伝えやすいですが、「騒音問題」などのマイナス要因が理由である場合はどの程度まで伝えるべきか悩むところですよね。
近隣住民の生活音に関しては、「社会通念上」耐えられる範囲内であれば特に告知義務はありませんが、告知せずに売却すると、場合によっては心理的瑕疵(かし)として損害賠償責任が発生する可能性もあるので、不動産会社の方にきちんと相談しながら販売活動を進めていくことをおすすめします。
【心理的瑕疵とは】 物件そのものに問題がなくても、気持ちの問題で購入をためらうような欠陥のことなお、マンションそのものに欠陥がある場合や、その部屋で事件や事故が起こっていた場合などは告知義務があるので注意しましょう。この点に関しても、売る側、買う側、プロ側からの体験談を参考にしていきましょう。(参考:大阪宅地建物取引士センター) |
(1)売主の立場から
【体験談】
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(2)買主の立場から
【体験談】
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(3)プロの立場から
【体験談】
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7.こんなトラブルに困った!
この商では、マンション売却によくあるトラブル「囲い込み」「引き渡し後のクレーム」についての体験談をご紹介します。
(1)「囲い込み行為」に注意!
ここで、両手仲介を狙った「囲い込み行為」についての体験談を紹介します。
《囲い込み行為とは》
不動産会社が物件を自社だけで囲い込んでしまうことで手数料を確保するために、他社から物件に関する問い合わせがあっても「すでに別の商談が進行中」などとうその情報を流し、あくまでも自力で商談成立を目指すこと手口のことで、売り主が他の不動産会社から紹介されるかもしれない顧客と出会う機会を損失させる背任行為であるといえる。
(参考:住建ハウジング )
【体験談の要約】
マンションを2社に査定してもらい、うち1社(A社)と専任媒介契約をした。 数週間後、契約しなかったB社から、B社のお客さんで内覧希望の人がいたのでA社に問い合わせた所、商談中なので物件案内を拒否されたとの連絡があった。A社の担当者に問い合わせてみたところ、商談中ではないものの内覧したお客さんの中で気に入ってる人がいるので、担当者もプッシュしてる状態との返答があったが、本当かどうかはわからない。A社のように意図的に他社を介入させないのはルール違反ではないのか? (参考:教えて!goo ) |
依頼先の不動産会社が「囲い込み」をしているかもしれないと感じたら、他の不動産会社に「この不動産(売却を依頼してる物件)の所有者だがREINSに登録されているか確認したい。もし登録されていなければ御社に販売を切り替えることも考えたい」などとお願いして、「囲い込み」があるのかどうか見極め、その結果次第では不動産会社を変更しましょう。 (参考:suumo) |
(2)引き渡し後に買主からクレームが…
引き渡し後に、買主から設備などの不具合についてクレームがある場合がありますが、売買契約書に「現状有姿売買」と記載されており、なおかつ「値引き」に応じるなどしていれば、それを主張することで責任を回避できるかもしれません。
また、引渡し前にできる限り買い主さんにもマンションの現状をしっかり理解してもらったり、使用状態などを映像に残しておいたりすることで、不具合を指摘された時に対抗する材料になるのでおすすめです。
(参考:スマイスター)
【体験談】
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8.おわりに
ここまで、何社に査定や売却を依頼したか、不動産会社を選ぶポイント、マンション売却にかかった期間、値引きについて、内覧時の振る舞い方、売却理由を正直に伝えるか、売却前後のトラブル、などについてさまざまな立場からの体験談をお伝えしてきましたが、いかがでしたか?
この記事をあなたの売却活動に活かしていただければ幸いです。